ニッサン情報 第2号
血中ビタミンA濃度が高いと乳中SCCは低い
血中ビタミンAやβ−カロチンが牛にとって重要な栄養素であることは云うまでもありません。ビタミンAは感染防御能を促進し、病原微生物の侵入と増殖を抑制する作用をもっていることから、粘膜保護ビタミンと呼ばれています。
NRC飼養標準では一日1頭あたり約10万IUのビタミンAを与えればよいとしていますが、寒い時期や各種の細菌汚染の恐れのある環境では、ビタミンAは20万IU/日以上が必要と考えられます。
酪農学園大学と根室地区共済組合が、道東地区でバルク乳中のSCCと血清中のビタミンA及びβ−カロチン濃度の関係を調査した結果をご紹介します。
バルク乳SCCが20万/mL以下の牛群の血中ビタミンA濃度と、SCCが20万/mL以上の牛群のビタミンA濃度を比較したものです。
泌乳最盛期の牛群での比較を行なうと、高SCC牛群の血清ビタミンA濃度が154IUで、低SCC牛群の血中濃度は239IUとなっており、明らかに血中ビタミンA濃度が上がるにつれて体細胞数が減少していることがわかります。
この場合ビタミンの前駆物質であるβ−カロチン濃度はそれぞれ1046μg/dLと1097μg/dLで、有意の差はありませんでした。
血中ビタミンA濃度は、獣医学的には80μg/dL以上あれば欠乏症ではないとされていますが、果たしてこの低濃度で良質の牛乳が生産できるのでしょうか。
答はNOです。ビタミンA濃度が200μg/dL以上でSCCが正常に保たれ、150μg/dLではSCCが20万/mLを越えることが示唆されたものです。参考までに当社が府県で行なった試験では、泌乳初期の血中ビタミンA濃度が78μg/dLの場合SCCが45万/mlという結果があります。
皆様方は、よい租飼料をお持ちとは思いますが、乳中SCCの一層の改善を実現するために当社のビプロSなどのビタミンADE添加物の定期的な給与をお奨めします。
ニツサン商品の紹介
ビプロは水溶性化加工ビタミン
ニツサン製品の代表的銘柄は、ビプロS、ビプロソーラ、ビプロソマテックAE1000、ビプロペアA&Bなどがあり、これらのビプロシリーズには、水溶性化ビタミンADEが使われています。
ビタミンADEは、もともと油で水に溶けない性質のものですが、ビプロは、ビタミン原油を超微粒子にして被膜を施し、更にその上に水に溶けやすい乳化剤を加えるという加工を行っています。このためビプロを水に溶かしたとき、ビタミンADEの微粒子がすばやく均一に懸濁し、油と水が分離することはありません。
ビプロは、ルーメン内においてもこの微粒子懸濁状態が維持されて、下部消化管に送られますので、当然のことながら腸管からのビタミン吸収がごく効率よく行われるのです。
ビプロ製品が人気商品であり続ける理由は、他のビタミン剤と比較して効き目に確かな手ごたえがあることと、24ヶ月以上も品質が安定していることによるものなのです。
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