ニッサン情報 第26号
リニューアル「ゲンキコールCa」の乳牛に対する給与試験(2)
 第25号のつづき


試験 2

 試験2では本製品の本来の使用方法に即して分娩牛を用いて給与を行った。



試験方法

 供試牛および供試頭数:東京農大富士畜産農場で飼養している6頭の分娩牛(ホルスタイン種)を供試した。供試牛は表4に示すように平均年齢2.5歳、平均産次1.4産であった。

 供試製品の給与方法:分娩直後採血前に「新・ゲンキコールCa」1,000ml(注1)を経口給与した。

 採血:分娩直後の0時間、以後3、6、12および24時間に採血し、直ちに血漿分離して凍結保存した。

 血漿中成分の測定:試験1と同様分光光度計(島津製作所製)を用いて行った。



結   果

 表5に示す血漿中のカルシウム濃度の変化を見ると、供試牛は分娩直後でも8.23mg/dlから高いもので9.33mg/dlの値があり、分娩後の血漿中カルシウム濃度が低いとはいえない。(注2)

 「新・ゲンキコールCa」給与後は3時間で最高値を示し、モモやハーパーでは10.87mg/dlおよび11.77mg/dlの高値であった。時間の経過とともにカルシウム濃度は緩やかに低下し、24時間後では分娩時の値まで低下したもの(ドール、ウララ、ムーン)および分娩時よりも低く8.0mg/dlを下回ったもの(ハーパー、モモ、サツキ)に2分化された。

 供試牛6頭の経時的変化を平均値および標準偏差で図3に示した。

 個体のバラツキが大きいことから、時間の経過による濃度差は統計的に認めることはできないが、「新・ゲンキコールCa」を給与しても24時間後には8.0mg/dl前後まで低下する傾向が認められ、8.0mg/dlを下回る供試牛が50%存在したことから、「新・ゲンキコールCa」を給与しなかった場合には低カルシウム血症に陥ることが容易に想像できる。

(注1)
試験では分娩直後に1000mlのゲンキコールCaを給与しているが、これは結果をシャープに出すために意識的に行ったものである。実際には分娩直後に500mlを給与し24時間後に再び500mlを給与することを推奨する。

(注2)
当該農場ではDCAB理論に基づいた乾乳牛管理を実施しており、乾乳中にもカルシウム剤の給与を行っている。



試験 3

 東京農大では乾乳牛にカルシウム剤の給与を行っているため分娩直後の血漿中カルシウム濃度が高く、試験の目的が果たせないと考え、富士開拓農協管内の一般酪農家を対象として試験を行った。



試験方法

 供試牛および供試頭数:富士開拓農協管内の酪農家が飼養する分娩直後の牛(ホルスタイン種)6頭を使用した。

 供試製品の給与方法:試験2と同様分娩直後の牛に「新・ゲンキコールCa」1,000mlを経口給与した。

 採血:本試験は一般酪農家であったことおよび松下獣医師が多数の患畜を抱えていることから分娩直後および約12時間後の2回の採血を行った。採血後東京農大畜産農場で血漿分離を行った。

 血漿中成分の測定:カルシウムの測定は分光光度計(島津製作所製)を用いて行った。
表4 供試牛一覧


表5 分娩直後にゲンキコールCa1,000mlを給与した時の血漿中Ca濃度の変化


図3 分娩直後にゲンキコールCaを給与した時の血漿中Ca濃度の変化


表6 分娩直後にゲンキコールCa1,000ml給与した時の血漿中成分


図4 野外の分娩直後の乳牛に対するゲンキコールCaを給与による血漿中Ca濃度の変化



図5 分娩直後にゲンキコールCaを給与したときの血漿中Ca濃度の変化



結   果

 表6に分娩直後および12時間経過時に採血した時の血漿中成分を示した。

 分娩直後の血漿中カルシウム濃度は、金田牧場で8.0mg/dlを上回っているが、城田、久保田、牧沢の各牧場では8.0mg/dlを下回っていた。特に城田205牛では6.23mg/dlであった。「新・ゲンキコールCa」給与後12時間では給与効果が明確に見られ、城田205牛以外で正常値の範囲を示し、城田19牛では11.72mg/dlの高値を示した。

 表6のカルシウム濃度を図4にグラフ化して示した。分娩直後でカルシウム濃度が8.0mg/dl以下の牛が4頭存在することが見られる。給与後12時間でかなり上昇しているのが見られ、城田19牛の突発的な高値が見られる反面、城田205牛は危険的な低値であったことから、平均的には「新・ゲンキコールCa」給与後も比較的小さな上昇傾向に止まった。

 図4の成績の平均値と標準偏差を図5に示した。図4の傾向と同様であり、分娩直後のカルシウム濃度が低く低カルシウム血症の心配が考えられる。また「新・ゲンキコールCa」給与の効果もはっきりと認められる。しかし、今回の調査では分娩直後および12時間の2点サンプルであったことから給与効果のピークおよび下降傾向を窺うことはできなかった。さらには無給与の場合の濃度変化と比較する計画があれば、よりはっきりした結果を導き出せるものと思われた。


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